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2009/12/08

歩くこと その1

歩くことが、好きである。

普段、外では、電動車イスに乗っているのだが、家の中では、歩いて移動している。もちろん、転ぶこともある。ただ、それれ、生活の一部となっていて、自分自身にとっては、別に、どうということもない。

外を、歩くことも、好きである。この秋は、Gちゃんという、最高のパートナーを見つけ、土曜日ごとに山に入った。と言っても、冬山とか行ってしまう本物の山屋から見れば、散策程度のものだろうが。登山靴を履いて、山道を歩くのは、気持ちがいいのである。時より、山道に顔を覗かせているゴツゴツした岩も、サクサク踏んでいける。もちろん、こんなことができるのは、Gちゃんの支えがあってのことなのだが。山道を、汗をたらして歩くことは、フランス料理のフルコースを頂くことや、良質の小説を読破するくらい満足感がある。

昔、子供の頃、母がしてくれた訓練の甲斐あって、少し、部屋の中を歩けるようになった。6歳の頃の話だ。だから、歩けるようになるまで、訓練には5年もかかっている。

小学校の高学年で、母や先生に背負ってもらって、長野の蓼科・八島湿原や、奥日光を経験した。その頃、体が小さく、身長1m20cm、体重20kgくらい。だから、背負ってもらうことができたのだろう。中学に入ってからも、体が、急に成長することはなかった。

小学校で、山の気持ちよさを知ってしまった私は中学で、丁度、その年に新設されたワンダーフォーゲル部に入れてもらった。むろん、初めから、山に行けるとは思っていなかったが、そういうものに触れてみたかった。もちろん、ワンゲルは、運動部だあり、毎日、トレーニングがある。顧問の先生の方針で、裸足で、校庭や外を走ることもあった。その頃、体が小さかった私は、蟻が大きな木の葉を引く力があるのと似て、運動能力はあったのだろう。学校の周りを4周、2km程度、50分かけて、走った?こともある。また、家から学校まで350mくらい、20分かけて、歩いて登下校していた。

高校に入ってから、体が成長したが、それでも、必修のマラソンは、男子の10km、1時間以内を、2km、1時間以内という設定にしてもらって、参加した。ちなみに、大人の平均の歩く!速さが時速4kmである。もちろん、母に見守られながら、走る?のであった。母に付き添われ、走るなんて、高校生にとっては、恥ずかしいのであるが、走らなければ?卒業できない。必死であった。

日本で、大学に入って、バスや電車など利用して、一人で歩きで出かけるようになったとき、案外、楽にできたのは、高校まで、体動かしていたからだと思う。駅の階段や電車・バスの乗り降りなど、中学や高校で行った南アルプスや八ヶ岳の岩場を思い出せば良い。自分で登ったといえば嘘になるが、登り方は知っていたし、駅の階段やバスのステップは、山の鎖場そのもののような気もしていた。

22歳で、アメリカに渡り、まず、大学付属の英語学校の紹介で、身障者学生の支援機関を訪ねたとき、即決で電動車椅子を貸してくれた。1ヶ月$100だった。その瞬間から、私の車椅子生活が、はじまった。電動車椅子に乗って、後ろにディバッグを背負わせれば、重い本でも、食料品でも運べてしまう。自立できるのである。時速5kmで、一度の重電で10km強、1日、デート?して街を歩いても平気である。デート?、いや仮の話である、仮の (相手は、歩いてばかりなので、かなり体力使うと思うのだが)。

とにかく、電動車椅子は、ママチャリ(婦人用自転車)のようでもあり、便利なのだ。

しかし、自分では、ママチャリ感覚だが、アメリカ人にさえ、歩くことができないかわいそうな人と、見られることが多いようだ。誰が、車椅子に乗っている人を歩けると、イメージできようか? 私が、家でやるように、うっかり車椅子から立ち上がろうとして、まわりの人を、慌てさせたことが、何度もある。言語障害があるので、とっさに弁解できない。そんな時、「本当は歩けるのに。」と思いつつ、車椅子に身を沈める。心も、沈んでいく。せっかく、自立するために、電動車椅子に乗ったのに、それが、裏目に出てしまうのだ。大好きな犬たちにも、車椅子が怖いらしく、逃げられることが多い。

電動車椅子を使い出してから、歩く機能も、驚くほど、落ちてしまった。今は、30分で500mが精一杯、転ぶことも多く、歩行に安定性がかけていると思う。電動車椅子を使う代償も、決して、軽くない。今にして、そう思う。

モール・ウォーキングなんていうスポーツも、あるらしいが、繁華街で歩いて、転べば、危険が伴う。まあ、社会の目、人の目も、そうやすやすとは、変わらない。もちろん、私が、歩く姿を見て、暖かい視線を送ってくれる方も、数多く入ることは承知しているのだが…

だからこそ、歩くことが、余計、楽しく、いとおしく、思う。山歩きは、本当に楽しい。いつか、Gちゃんと、スイス・アルプスの麓でも、4000m級の頂を眺めながら、えっちらおっちら、歩いてみたい。密かな、夢である。

「だからさ、毎日、ジムに通って、20分でいいから、エアロ・バイク、やりなさいよ。」って、聞こえてくるのは、空耳だろうか?

今の状態です。

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