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2008/03/23

ロンドンのエレベーター

先週の水曜日、ロンドンへ行ってきた。今回は前回と違い一騒動!

いつも、South West TrainsでWaterloo駅に行き、Waterloo East駅から、South East TrainsでLondon Bridgeまで行くのだが、WaterlooとWaterloo Eastの連絡路には、エスカレーターがあり、私は、隣のエレベーターを利用するのであるが・・・それが、壊れていた!

その日は、同僚で、まだ20代のスマートで大人しい青年、ポール君が午前中の仕事を抜け出し、一駅乗って、Waterlooまで来てくれた。ホームで、落ち合うと、「エレベーターが動いていない。」と。・・・私、一瞬、目が点になってしまった。ビックベンのテムズ川を挟んで向かいのプラットホームが19番まであるどでかい駅のど真ん中にあるエレベーターが故障で止っている。いくら私でも、そこまで、読めなかった。手回しの良いポール君は、駅のオフィスに寄ってチェックを入れており、車いすも乗れるタクシーを駅側で用意してくれて、待たされたけど、行きはよいよいであった。・・・

と来ると、帰りが怖いとなる。やさしいポール君、5時頃、Waterlooに電話を入れてくれた。エレベーターは、まだ、直っていなかった。向こうの「あと1週間くらい、復旧に掛るでしょう。」と言う言葉に、さすがのポール君も、怒りをあらわにし、「ほかに方法は?」と問い詰めると、一駅、乗り越して、 Chaning Crossまで行き、戻ってくる方法があるという。私も、以前にWaterlooからChaning Crossまで、車いすで走ったことがある。テムズを渡る楽勝コースで、それなら、と、私も思った。ただし、ルートを頭のなかで確認すると、1個所、Hungerford Bridgeの袂でエレベータを利用する必要がある。動いていれば、よいが・・・。ポール君にそのリスクを伝えると、Cross Finger(願い事するときのしぐさ)して、笑ってくれた。

夜、8時半、その夜のレクチャーを受け、バイキング形式のディナーに出席し(ポール君が、食べさせてくれた。本当にやさしい奴だ。)、2人、帰路につく。London Bridgeを南へ渡り、雑踏の中、駅へ。ホームで駅員に頼み、入ってきた電車にスロープを掛けてもらい、乗り込む。2駅、 6分くらいで、終点のChaning Crossに着く。スロープを出してくれる駅員がなかなか来ず、一瞬、あせったが、無事、ホームに下りることができた。改札を出て、かって知ったる道をゆく。ポール君が、you know this way, right?と、聞くので、コクリと頷く。ものの30mくらいで、狭い通路から、歩道だけのHungerford Bridgeに出た。テムズ両岸の夜景がすばらしい。明かりが点ったLondon Eyeの大観覧車も、間近に見えた。見物しながら闊歩する。

橋を渡って、エレベーターの前、ボタンを押すとちゃんと動いてくれた。こうでなくちゃという感じで、2人、笑顔でのりこむ。一安心。1st (中2階)のボタンを押し、下降。と、・・・・ドアの片方が開かない! 一瞬、2人の笑顔が、凍り付く。少し、待って様子をみたが、開いてくれない。エレベーターが動かないのも困るが、乗ったあと壊れるのは、もっとたちが悪い。しかも、人通りの少ない夜。気を取り直し、解決策を見つけるべく、観察す。ドアと車いすの幅が同じくらいなので、実力行使を試みる。多少バリバリと金属のぶつかる音がしたが、なんとか脱出成功。難を逃れた。そして、劇場の横を通り、もう一度エレベーターで、地上におり、Waterloo stationへ向かった。何かとても達成感のある帰り道であった。

Waterlooでも、電車に乗り込むまで、付き添ってくれたポール君、翌日、冗談も織り込んだThanks!メールを送ると、少し、心配したように、「あのあと、無事、帰れましたか?」と返事が。・・・ 普通の民間人には、少し過激な旅ではなかったかと・・・どうなのだろうか、そこら辺? 反省するわけではないが、ちょっと微妙。

ところで・・・ 今日は、雪が舞っていたけど、暖かくなってきましたね、ロンドンで、軽くデートなど、いかがでしょうか? ・・・なーんちゃって。

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コメント

ポールさんは心の優しい人ですね。ストーリーは苦労話で笑ってはいけないのでしょうが、思わず微笑むというか笑ってしまいました。きっと勇さんの文章の書き方がhilariousだからでしょうか。毎日冒険で楽しそうですね。健常人がそういう言い方をすると失礼極まりないのですが、ちょっと毎日冒険ぽい貴方の生活をかいま見て感動しています。

投稿: mario | 2008/03/25 10:18

冗談も織り込んだThanks!メール、
突っ込みで返してくれなかったところを見ると、
ポール君には刺激的な1日だったかもしれませんねhappy02
でも、よく気がまわる方で、頼もしいですよね~。
それにしても、道中大変でしたね。
手に取るように想像できちゃいましたcoldsweats01

投稿: りえ | 2008/03/31 00:50

mario先生

コメント、ありがとうございました。
どうぞ、笑ってやってください。笑いには、2種類あると思うんですよ。1つは、高いところから、低いところ見たときの笑い、もう一つは、同じところから、同じものを見て、おかしくて笑う笑い。今は、どうしても競争の社会だから、前者の方が多いし、それを指して、"弱者を笑っては、いけない。"と言うのだと、思います。ただ、後者の笑いって、愛が必要だと思うし、愛がなければ、そういう笑いも、起こってこないと、思うんですよ。

バリア・フリーなんていいますが、本当のバリア・フリーには、こうした笑いも必要だと思います。

投稿: いさむ@UK | 2008/04/01 00:49

りえさん、コメント、ありがとう。

儲かって、まっか? (アーティストのりえさんが、ポスト・カードをリリースしましたので、みなさまも、是非。ああ、僕もまだだった。)

なにか、車いす利用者で、同類? ならではの、コメントだったので、うれしいです。

こういうこと、嫌がる身障の方もいますが、僕は、アウトドアも好きなので、岩登りのバリエーション・ルート開拓って言う感じでやっています。

話が、飛躍してしまったかな。

投稿: いさむ@UK | 2008/04/01 01:05

ぼちぼちでんな~(笑)
買ってくれなくても大丈夫ですよ(笑)
見てもらえただけで嬉しいですからheart04
絵描きって、そういうもんなんです。だからビンボーなんですcoldsweats01

健常の人だって色々な人がいるから、
身障だって色んな人がいたって、普通ですよscissors
ポール君、次は、もう慣れちゃって、突っ込み入れてくれるかもbleah
楽しい事は、見つけたもん勝ちだと思うんですよflair
これからも、安全第一で開拓してくださいね~(笑)

投稿: りえ | 2008/04/04 00:26

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