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2007/06/03

A Real Case

先週のことになるが、ネット・サーフしていたら、20年位前、日本にいた頃の友人のサイトを見つけえた。友人というか身障者スキーの先輩のサイト↓ここです。

http://suzukikeiji.hp.infoseek.co.jp/

鈴木敬治さんとは、私が、大学1年の時、初めて参加した身障者スキーの(全国)大会で、同室で、それが縁になった。その大会には、初めてということで、私の母も付き添いをして参加していた。昼間、スキーをして、夜は、飲み会という感じ。敬治さんは、私と同じ脳性まひで、言語障害もかなりある。歳は、33で、少しおじさんぽかった。私の母も、話し好きで、敬治さんの話をよく聴いていたので、気に入られた感じであった。

そしてすぐ、一人で、スキー大会にも参加していて、アパートで一人で生活している敬治さんは、私の師匠となった。大会が終わって、数日すると、敬治さんから電話があった。その頃まだ、言語障害があり、電話などかけられなかった私は、とても驚いた。さらに、当時、まだ、歩いていた敬治さんは、荷物を肩にかけ、一人で、大田区から八王子まで、電車に乗って、遊びにきた。それにも、驚いた。もちろん、脳性まひなので、転ぶように、前屈みになり歩くのであるが、脳性まひで、一人で出歩くなど考えても見なかった私には、革命であった。その3月に、泊まりの飲み会に誘われ、両親に送り迎えだけしてもらって、はじめて、一人で外泊した。トイレ、食事、着替え、移動、すべて、人の手を借りるわけである。敬治さんには、「今度は、一人で来いよ、もう子供じゃないんだから。」と言われた。

そして、私は5月には、他の先輩に誘われて、身障テニスの合宿に参加したり、大学のキャンパスがある高尾から家まで、大学の友人の協力を得て、透明人間になってもらい、初めて、電車を使い一人?で帰宅した。その勢いで、7月には大学のゼミの合宿にも、保護者なし(笑)で参加した。

そして、その8月、長野の立山で行われた夏スキーの講習会に、八王子から、敬治さんと二人だけで出かけた。、自分の荷物も肩に掛け、集合場所である大町まで、電車で、行ってしまうと計画し、実行したのである。立山の帰り、敬治さんから、「お前、合格。」と、言われた。それが、私の自立生活へのブーティングであった。

その後、私が、アメリカに渡ってしまい、ちょっと、疎遠になってしまうのだが、実家に年賀状をもらい、アメリカから電話したことがある。そのとき、敬治さんの電話の向こうに、ヘルパーの中年女性がいたらしく、「敬治さん、これ、どうするの。」とか、聞こえてきて、敬治さんも、それに答えて指示を出していた。前より、元気そうな声だった。

敬治さん、子供のころ、実家が商売をやっていたし、養護学校だから、あまり、満足いく教育を受けられなかったのかな、日本語の文章を作るにも、少し、難がある。ただ、そういう基本的トレーニング受ける機会が少なかっただけで、頭は、しっかりしている。私とスキーをやっていた頃は、少し、元気がないように見えていたけど、ヘルパーさんという、しっかりコミュニケーションが取れ、自分の思い通りに動いてくれる助っ人を得て、水を得た魚のようだった。

ところが、その敬治さんに、介助費削減という難が、押し寄せる。特に、若い頃、カナダまでスキーに行ったこともあり、一人で、危険を顧みず、どこでも出歩いていた、行動派の敬治さんにとっては、2005年4月から外出介助が、月124時間から、32時間にカットされたことの痛手は、大きかった。自由人として、いろいろなところに顔を出し、活動してきたのが、出来なくなる。それで、区にその決定を取り消すよう陳情するが、受け入れられず、『鈴木訴訟』を起こす。私が、見つけたのは、その裁判の支援のサイトだった。

この裁判は、支援法が変更されたため、去年、訴えは却下という形で終わるのだが、内容的には、敬治さん側の実質的勝利であった。サイトからのリンクで、敬治さん側に立った藤岡弁護士のインタビューが載っていた。

http://www.lawandpractice.jp/suzuki1.html
とても、意味深いインタビューなので、長いのですが、ぜひ、読んでみてください。

この裁判の争点が、障害者の『生存権』でなく、『幸福追求権』だったこと、敬治さんは、自分のためだけでなく、他の障害者のためにもなるから、訴訟を起こしたということ、また、藤岡さんのコメントが、心に残った。

『ですから、その中で市民運動と弁護士が信頼関係を構築していく期間というものは、そう一朝一夕では行きません。私自身も、鈴木さんや、鈴木さんを支える人たちとの信頼関係を構築していく期間というのはやはり一定程度必要でした。そういう問題が起きたときに、弁護士のところにすぐ裁判を依頼します、と来るほど、まだ弁護士は信頼されていないということですね。』

『まだ弁護士は信頼されていない・・・』って、すごくフェアなコメントだなと思った。

最後に、敬治さんのコメント。
http://suzukikeiji.hp.infoseek.co.jp/061129suzukimessage.htm

敬治さん、区の職員を可哀想と、言ってしまうところ、自由人だな、と思う。

P.S.私の場合、労働ビザで、イギリスに来ていますので、イギリスからは、自分で稼げるということで、補助が出ていません。レンタ・カー代くらい出しますので、どこか、連れて行ってくれる方、大歓迎で、お待ちしております。(爆) でも、会社は、会社持ちのタクシーで通っているので、文句は言えませんが。はい。

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